Invisalign GoInvisalign Go
インビザライン・ジャパン合同会社
評価なし
1. 製品概要(用途・特徴・製品種別・臨床シーン)
インビザライン Go(ゴー)は、アライン・テクノロジー社が提供するマウスピース型矯正システム「インビザライン・システム」の一部であり、前歯部に限定した部分矯正に特化した製品です[1]。従来のインビザライン(「コンプリヘンシブ」や「フル」)が歯列全体・奥歯まで含めて治療できるのに対し、インビザライン Goでは奥歯(大臼歯)を治療範囲から除き、前歯~小臼歯まで(上下それぞれ5番目の歯まで)の矯正に限定することで治療を行います[1][2]。対象とする歯は上下合わせて20本程度に絞られるため、での矯正が可能になっています。使用するアライナー(マウスピース)は通常のインビザラインと同じ透明で薄い素材(SmartTrack)で、装着時に自然な快適さを追求した独自素材が用いられています。治療プロセスやソフトウェアも基本的にはインビザラインと同じClinCheckシステムを使用しますが、と決められており、その範囲でを目的としています。インビザライン Goにはさらに派生プランとして、より段階の少ない「Go Express(最大7ステージ)」や、ステージ数を拡大した「Go Plus(最大26ステージ)」も用意されており、症例の難易度に応じて選択されます。
短期間・低コスト
1症例あたり使用できるアライナー枚数は20枚まで
軽度〜中等度の不正咬合の改善
臨床シーンとしては、前歯の軽度な乱れやすきっ歯の改善、過去の矯正後の後戻り修正といったケースに適しており、「短期間で前歯だけ整えたい」「噛み合わせに大きな問題はないが前歯の見た目を直したい」というニーズに応えるために開発されたシステムです[10]。例えば叢生(乱ぐい歯)や空隙歯列(すき間)、軽度の交叉咬合・開咬など、審美的・部分的な改善が主目的のケースに用いられます[11][12]。また、補綴前処置としての活用も特徴で、クラウンやラミネートべニア装着前に前歯の位置・傾きを整えたり、インプラント埋入のためのスペース確保にインビザライン Goを併用することも可能です[13]。このように、一般歯科の日常診療にシンプルに組み込める部分矯正システムとして位置付けられており、2018年に日本で提供開始されて以来、新世代のデジタル矯正法として注目されています[14]。
2. 評価軸レビュー
操作性(治療計画ソフト・装着調整のしやすさ): インビザライン Goではデジタルワークフローが徹底されており、治療計画の立案はClinCheckソフト上で行います。iTeroなどの光学スキャナーで型採りしたデータをクラウド送信し、AIと専用ソフトによって迅速かつ精密に治療計画が作成されます[15][16]。アライン社が蓄積した世界中のビッグデータをもとに歯の移動をシミュレーションでき、最終歯列の仕上がりや治療期間も高精度に予測されるため、プランニングの信頼性は高いです[16]。一般開業医でも扱いやすいよう、初診時に専用アプリで口腔内写真をアップロードすると主訴の難易度をAI解析で即時判定する機能もあり、症例選択の目安にできます[17]。装置の装着・調整面でも、アライナーは患者自身が1~2週間ごとに交換するためワイヤー矯正のような毎回の調整は不要で、治療中の管理は比較的シンプルです。アライナー装着時の違和感や痛みも少なく、薄く柔軟な素材が歯にフィットしてスムーズに移動力を加えるため患者の快適性も高いと報告されています[18][19]。総じてソフトウェアとデバイスの連携によるデジタル矯正フローが確立されており、術者・患者双方にとって扱いやすいシステムと言えます。
症例適応(適した症例と限界): 前歯部~第二小臼歯までの軽度な不正咬合が主な適応です[20]。具体的には、2~3本程度の前歯のデコボコやすき間を数ミリ単位で改善するようなケースに向いており、移動量は叢生のガタガタや空隙を埋める方向で最大約7mm、歯列弓の拡大は最大4mm、歯の垂直的な移動は5mm程度が一つの目安となります[21]。これを超える大きな歯の移動や、奥歯の移動・咬合改善が必要な症例には不向きです[22][23]。特に抜歯を伴うような上下顎前突(出っ歯・口ゴボ)や重度叢生の症例はインビザライン Goの適応外であり、こうした場合は全歯列をカバーできるインビザライン・コンプリヘンシブ(フル)による矯正が必要になります[24]。インビザライン Goはあくまで部分矯正のカテゴリーであるため、治療範囲が限られている分、適応症例の選定が非常に重要です[25]。適応となる軽度症例では、短期間で効果的に歯列を整えられますが、適応外の症例に無理に適用すると十分な改善が得られないか、かえって咬合に不調和をきたすリスクがあります。したがって、事前の診査・診断で適応可否を慎重に判断する必要があります。
連携性(口腔内スキャナーや他製品との連携): インビザライン Goはデジタルデンティストリーとの親和性が高く、特にアライン社製の口腔内スキャナー「iTero(アイテロ)」とのシームレスな連携が大きな強みです[27]。iTeroで歯列をスキャンすると、その場ですぐに治療後の歯並びをAIが簡易シミュレーションしてくれます[28]。この「アウトカムシミュレーション」により、患者は矯正後のイメージを初回相談時から確認でき、治療計画の説明や同意がスムーズになります[28]。取得したスキャンデータは即座にクラウド経由でアライン社に送信でき、されます。結果としてアライナー作製が迅速化し、治療開始までのリードタイムが短いです。iTero以外の光学スキャナーにも対応は可能ですが、iTero使用時には上述のリアルタイムシミュレーションや自動データ連携などが実現します。また、患者向けには「My Invisalign」アプリが提供されており、装着時間の自己管理や進捗共有などリモートモニタリング機能でも図られています。総じてインビザライン Goはため、デジタル歯科医療の文脈で大きなアドバンテージがあります。
価格帯・コスト(初期費用、ランニングコスト、リターン): インビザライン Goの治療費用は自費診療で医院ごとに設定されますが、相場はおおよそ30~50万円程度とされています[31]。これは従来の全顎矯正であるインビザライン・コンプリヘンシブ(費用100万円前後になる場合もあり[32])に比べてかなり低価格で、部分矯正ならではのメリットです。実際、多くの医院で50万円以下の料金設定としているケースが多く[33]、患者にとっても導入しやすい価格帯です(ただし診断料・調整料等が別途かかる場合もあるためトータル費用の事前確認が必要[34])。費用内には通常、最大20枚のアライナーと2年間の追加保証が含まれます[35]。万一20枚で足りない場合でも、2年以内であれば最大2回まで追加アライナー(各最大20枚)を無償で作製可能で、合計60枚程度までは追加費用なく対応できます[36]。一方、提供する歯科医側から見ると、導入コストとしてはアライン社の認定講習受講費や必要に応じて口腔内スキャナー(iTero等)の購入費用が挙げられます。iTeroは高額な設備投資になりますが、無くても治療自体は可能で、代替として従来法の印象採得→デジタル変換で対応もできます。ただ、前述の通りデジタル機器を導入することで治療効率や患者説明の質が向上し、結果的にも期待できます。インビザライン Goを導入することで、可能性があり(例えば「前歯だけ直したい」というニーズに応えられる)、医院にとっての収益機会拡大や他の審美メニューとの相乗効果(ホワイトニング併用等)も見込めるでしょう。
品質・耐久性(マテリアル品質・破損リスク等): インビザライン Goで使用されるアライナーは、インビザライン共通の「スマートトラック (SmartTrack)」素材で作製されています[37]。このポリウレタン系の特殊素材は、アライン社が独自開発したもので柔軟性と弾力性を兼ね備え、歯にしなやかにフィットしながら的確な矯正力を発揮することが特徴です[37]。そのため、装着時の違和感が少なく、適度なしまり具合で歯を包み込むため痛みも抑えられています[18]。マウスピース自体は0.5mm前後の薄さですが強度は高く、通常の使用で簡単に破損することはほとんどありません。基本的に1枚のアライナーを1~2週間で交換する前提で設計されているため、一つのアライナーに長期の耐久性を持たせる必要がないこともあり、素材の劣化や亀裂は起こりにくくなっています。とはいえ、患者が誤ってアライナー装着のまま硬い物を噛んだり、不適切な取り外しで力をかけすぎたりすると破損する可能性はあります。アライナーが破損・変形した場合も、ClinCheck上で計画されたステージごとに精密に作り直しが可能であり、追加のアライナーを迅速に発注できます(保証期間内であれば追加費用なく再手配可能な場合が多い[36])。なお、インビザラインのアライナー形状は歯肉の縁に沿ってカットされており、装着時のフィット感が良く違和感を最小限にしています[38]。競合他社製品よりも素材が若干厚めと言われますが、その分が得られるとの評価があります。総合的に、、適切に取り扱えば破損リスクも低い高品質なシステムといえます。
ユーザーの声(歯科医師・患者の評価や感想): インビザライン Go導入医院や患者からは、概ね高い満足度が報告されています。例えば「短期間で前歯の見た目が改善し、自信を持って笑えるようになった」「装置が透明でほとんど目立たないので仕事中も気にならない」といった患者の声が多く、審美性・快適性への評価は非常に良好です[40]。実際、痛みの少なさや取り外し可能な点はワイヤー矯正と比較して大きな利点であり、「思ったより楽に矯正できた」という感想もしばしば聞かれます。また、症例を多数こなす歯科医院では「限られた部分矯正でこれだけの結果が出せるのは画期的」「補綴治療前の準備として重宝している」といったポジティブな評価が見られます。インビザライン Go症例数3000件以上を経験した医院では、「前歯だけ直したいという患者様のニーズは非常に多く、短期間・低侵襲で提供できる本システムは患者満足度が高い」と報告しています[41]。一方で、一部には「装着時間の自己管理ができない患者では計画通り歯が動かず、噛み合わせが悪化したケースもある」等の声もあり[42]、患者の協力度によって結果に差が出ることも指摘されています。総じて、適応症例を正しく選べば患者・術者双方に利点が大きく、「手軽に部分矯正できる画期的なシステム」として肯定的な声が多い印象です。
3. 類似製品との違い・優位性
インビザライン・コンプリヘンシブ(従来のフル)との比較: インビザライン Goと最も大きく異なるのは治療範囲と症例の対象幅です[1]。コンプリヘンシブ版(旧称インビザラインFull)は全ての歯(大臼歯まで)を動かせて適応症例に制限がなく、重度の不正咬合や抜歯症例まで対応できます[43]。その代わり治療期間は症例に応じて長く(1年以上~2年超)、使用するアライナー数も無制限(追加アライナーは5年保証など長期対応)となります。一方、インビザライン Goは上述の通り前歯部中心の軽度症例専用であり、重度の叢生や抜歯を必要とする症例は扱えません[24]。したがって矯正専門医が全顎的な咬合改善を図る場面ではコンプリヘンシブが適し、一般歯科で前歯のみ改善したい場合にGoが適するという住み分けになります。費用面でも、コンプリヘンシブは高額(70~100万円程度)になるケースが多いのに対し[32]、Goはその半額程度で提供できる点も大きな違いです[31]。またコンプリヘンシブでは追加アライナー保証期間が5年と長く設定され追加費用なく調整を重ねられるのに対し、Goの保証期間は2年と短めです[44](もっともGoは初期計画内で完了するケースがほとんどです)。治療計画上の柔軟性も異なり、コンプリヘンシブでは歯科医が細かく動的に計画を修正しながら進める(必要に応じて再スキャン・追加プランニングする)余地がありますが、Goは基本的に20ステージ内で完結させる前提の計画となります。要約すると、「奥歯を含む包括的矯正」=コンプリヘンシブ、「前歯の部分矯正」=Goと明確に役割が違い、治療ゴールも全顎的な咬合改善か部分的な審美改善かで区別されます[13]。なお、インビザラインには他にもExpress(7枚以内)、Lite(14枚程度)などのパッケージがありますが、これらはいずれも全歯列を対象にアライナー枚数を制限したプランです。一方インビザライン Goは治療対象歯を限定したパッケージである点でユニークです[45]。このため、小臼歯より後方の移動や大きな咬合改善を要しない症例であればGoで効率良く治療でき、包括的な矯正が必要な場合はコンプリヘンシブを選択する、といった使い分けがなされています。
ClearCorrect(クリアコレクト)との比較: ClearCorrectはスイスのストローマン社グループが提供するマウスピース矯正システムで、インビザラインの有力な代替製品です[46]。基本的なコンセプトや治療手順はインビザラインと似ていますが、いくつかの相違点があります。まずデジタル連携面では、インビザライン(Goを含む)はiTeroスキャナーによる即時シミュレーションなど高度に統合されたプラットフォームを持つのに対し、ClearCorrectにはそのようなリアルタイムシミュレーション機能はありません[28]。インビザラインではスキャン直後にAIが矯正後の歯並び予測を提示できるためカウンセリングが容易ですが、ClearCorrectではその場でのシミュレーションはできず、データ送信後に結果を待つ必要があります[28]。次にですが、インビザラインのアライナーが歯肉縁に沿ってカットされているのに対し、ClearCorrectはになっています。そのため一方、慣れないと取り外しにややコツが要る、歯肉に当たる違和感を感じる場合がある、といった声もあります。素材面では、インビザラインが柔軟性と弾力性の高い独自素材(スマートトラック)を採用するのに対し、ClearCorrectの素材はやや硬めとも言われ、装置の光沢が少なくマットな質感でもあります。一方、治療戦略では、インビザラインが長年のデータに基づき細かなステージ設定・アタッチメント設計を行うのに対し、ClearCorrectはという意見もあります(例えば「12枚コース」「Unlimitedコース」などプランを選択可能で、必要な追加を都度発注するモデル)。費用面では、ClearCorrectはがあり、予算を抑えたいケースに向いているとされています。実際、患者への提供価格もClearCorrectの方がやや安価になる場合が多く、特に軽度症例ではコストパフォーマンスの良さが魅力です。ただし症例適応の幅では、とされ、ClearCorrectは主に軽度~中等度の不正咬合に適すると言われます。総じて、という違いがあります。インビザライン GoはClearCorrectと同様に部分矯正ニーズに応える製品ですが、前述のようにに強みがあり、この点がClearCorrectに対する優位性と言えるでしょう。一方でコスト重視の場合や、既にストローマン社のデジタル設備を導入している医院ではClearCorrectを選ぶケースもあるなど、クリアコレクトはインビザラインGoの競合として一定の存在感を示しています。
4. この製品が向いているユーザー像(適した歯科医院・治療スタイル)
インビザライン Goは、その特性上「前歯のみの矯正ニーズがある患者」を多く抱える歯科医院に向いています。具体的には、審美歯科や一般歯科で「ちょっとした前歯の乱れを直したい」という要望がよくある場合に、本製品を導入するメリットが大きいでしょう[52][10]。たとえば補綴治療を行う前に歯列を整えておきたいケース(ラミネートべニアや前装冠をより美しく仕上げるために歯の位置を揃える等)や、過去に矯正した患者の軽度な後戻りを治したいケースなど、部分的な矯正需要にぴったり合致します[53][54]。こうしたケースでは、ワイヤー矯正など大掛かりな治療を嫌う患者も多いため、目立たず取り外し可能なインビザライン Goは理想的な選択肢となります[52]。実際、「奥歯の噛み合わせは問題ないので前歯だけ短期間で直したい」「ワイヤーを付けてまで本格矯正する程ではない」といった患者の声は多く[55]、そうした部分矯正ニーズに応えられる医院こそ本製品の恩恵を受けられるユーザー像です。
治療スタイルの観点では、デジタルデンティストリーに積極的なクリニックに向いています。インビザライン GoはiTeroスキャナーによるデジタル診断やオンラインでの症例管理が前提となるため、院内にデジタル機器を導入済み、または導入意欲のある医院であればスムーズに運用できます[27][56]。逆に言えば、デジタル化に消極的で従来型の矯正に留まっている場合、本製品の利点を十分活かせない可能性があります。さらに、院内に矯正専門医が常駐しない一般歯科でも、インビザライン Goであれば比較的シンプルな部分矯正を提供できるため矯正治療のメニュー拡充に役立ちます。もちろん症例によっては専門医への相談や紹介が必要ですが、Goで対応可能な軽度症例であれば一般歯科医が自身の診療に組み込めるので、包括的歯科治療の一環として矯正を提供するスタイルにマッチします。審美歯科に力を入れている医院では「短期間で前歯の見た目だけ整えたい」というニーズに応えることで患者満足度向上につながりますし[57]、矯正専門医院であっても軽度症例用のメニューとしてインビザライン Goを用意すれば患者の選択肢を広げることができます。総じて、前歯部の審美改善に関心の高い患者層を抱えるクリニックや、デジタル矯正を取り入れて診療の幅を広げたい歯科医師にとって、インビザライン Goは最適なソリューションと言えるでしょう。
5. 導入時の注意点(前提知識、導入コスト、教育・トレーニング、症例選定の注意など)
インビザライン Goを医院で導入する際には、いくつか留意すべきポイントがあります。以下に主な注意事項を整理します。
認定取得と前提知識: インビザライン Goを扱うにはインビザライン認定ドクターのライセンスが必要です[58]。アライン・テクノロジー社主催の導入コース(認定セミナー)を受講し、必要な知識・技術を習得しておくことが前提となります[58]。このコースではClinCheckソフトの操作方法、アタッチメント設計やIPR(ディスキング)の手技、症例選択基準など実践的内容が含まれます。受講には事前要件(オンラインモジュール受講や症例資料提出)がある場合もあるため、計画的に研修を受けましょう。また、導入前に基本的な矯正歯科学の知識(歯の移動原理や咬合の見方など)を復習し、部分矯正ならではの限界とリスクを理解しておくことも重要です。
導入コストと設備: 認定取得にはセミナー受講料等がかかりますが、比較的低コストで参入しやすいのがマウスピース矯正の利点です。他方、口腔内スキャナーの導入は悩ましい点で、iTeroスキャナーは高額なため必須ではありませんが、あった方が圧倒的に業務効率と診断精度が上がります[27]。予算に余裕があれば導入を検討するとよいでしょう。設備以外では、初回症例のアライナー発注時にアライン社への支払い(ラボ費用)が発生しますが、Goの場合コンプリヘンシブに比べその費用も低めに設定されています(枚数制限があるため)。一度ライセンス取得すれば年間費用などは特になく、必要な症例ごとに発注・支払いするモデルです。ROIを高めるには、導入当初に症例を積極的に募集し経験を重ねることが望ましく、症例写真の蓄積や成功体験を患者への情報発信に活用することで導入コストを早期に回収できるでしょう。
症例選定の注意: 繰り返しになりますが、適応症例の見極めが導入時最大の注意点です。インビザライン Goで無理なく治療できるのは軽度の前歯部不正のみであり、少しでも咬合に問題が及ぶ場合や抜歯が必要なケースは適応外です[24]。導入初期は特に「この症例はGoで対応可能か?限界を超えないか?」を慎重に判断しましょう。アライン社提供の症例評価ツール(写真アップロードによるAI判定)も活用しつつ[17]、不明な場合は専門医にコンサルトするか、最初からコンプリヘンシブで治療する判断も必要です。適応外の症例にGoを適用すると、思うように歯が動かず患者・術者双方に不満が残る結果になりかねません。治療ゴールが患者の希望と合致しているかも含め、症例選択は慎重に行いましょう。また、追加アライナーが必要になるケースも考慮し、治療期間に余裕を持った計画を立てることもポイントです。
患者指導とコンプライアンス: インビザライン Goは患者自身が装置を脱着・管理するため、患者の協力度(コンプライアンス)が治療成功の鍵を握ります。1日20~22時間の装着指示を守らないと計画通りに歯は動かず、場合によっては歯並びや噛み合わせが改善しないばかりか悪化するリスクもあります[42]。導入にあたっては、患者教育に力を入れる必要があります。装着時間順守の重要性、清掃方法や装置の扱い方(紛失・破損に注意)などを初回に丁寧に説明し、途中経過でも定期的に声かけしましょう。マイインビザライン・アプリで装着時間を記録してもらうのも有効です。患者からは「思ったより楽」という声が多い反面、自己管理に任せる部分が大きい点はワイヤー矯正にない難しさでもあります。適切なフォローアップ体制(来院ごとのチェックやリモートモニタリング)を整え、患者のモチベーション維持を図ることが大切です。
テクニカルスキル(IPR・付随処置): インビザライン治療では、症例によってIPR(隣接面ストリッピング)やアタッチメント装着などの処置が必要になります。インビザライン Goでも、軽度とはいえスペース確保のために歯の側面をわずかに削合するIPRが求められる場合があります[59]。導入前にIPRの手技に習熟しておく、適切なストリッピング用具を用意しておくことは重要です。同様に、アタッチメント(歯面に接着するレジン突起)の形状や位置はClinCheckで指示されますが、実際に指示通り精密に装着できる技術が必要です。導入初期はアタッチメント装着やIPRの練習モデルを用意し、スタッフともどもトレーニングしておくと安心です。また、治療中に小さなトラブル(アタッチメント脱離やアライナーの破損等)が起きた際の対処法も事前にシミュレーションしておくと良いでしょう。
以上のように、インビザライン Go導入時には適切なトレーニングと準備、症例選択の慎重さ、患者への啓発が求められます。これらに留意すれば、本製品を活用した部分矯正はクリニックの強みとなり得ます。最新のデジタル矯正技術を上手に取り入れ、患者満足度の高い治療提供につなげてください。
参考資料: インビザライン公式サイト【3】【22】、国内歯科医院の解説ページ【4】【7】【11】【14】【19】【27】【29】、矯正専門医院ブログ【17】ほか.
[6][8][9] Invisalign Go - General Practice| Invisalign Provider
[17] test | 小岩の歯科医院 かわはら歯科クリニック(江戸川区)
[19] インビザラインGO - 沖縄マウスピース矯正歯科
[22] インビザラインGOのメリット・デメリット 矯正を始める前に知って ...
[29] インビザライン|大阪市淀川区三国駅徒歩5分のこまき歯科医院
[30] マウスピースによる矯正治療|〖公式〗インビザライン Go システム
[37] マウスピース矯正のメーカーによる違いとは?インビザラインとクリアコレクトを徹底比較 | 〖総合歯科〗子どもから大人まで|浜松プライマリ歯科
[38] インビザラインとクリアコレクトの比較 - ファミリアデンタルオフィス
[39] Invisalign Vs. ClearCorrect – Which One Is Right For You?
[41] 沖縄県那覇市の沖縄マウスピース矯正歯科|目立ちにくい歯列矯正
[47] 【五反田の矯正歯科・歯医者】インビザラインとクリアコレクトの ...
[48][50] クリアコレクトと他の矯正方法との違いを比較検証 | サクラパーク 野本歯科
[49] 【マウスピース矯正装置 クリアコレクトとインビザラインの違い ...
[58] 歯科医療関係者向け|セミナー情報:新規ドクター向けコース〖インビザライン・システム〗
物理印象採得の郵送に比べ製造工程のタイムラグが大幅に短縮
専用機器ならではの効率的なデジタルワークフロー
患者‐医院間のコミュニケーション連携
デジタル機器・サービスとの連携性が高く、他の診療分野(補綴CAD/CAMやデジタルラボソフト等)とも統合しやすい
症例数増加による投資回収(ROI)
これまで矯正に踏み切らなかった層の患者を新たに取り込める
しっかりしたホールド感と安定した歯の動き
品質面では世界1500万人以上の症例実績に裏付けられた信頼性があり
アライナーの形状と素材
アライナー縁が歯肉より2mmほど深く覆うデザイン
装着時の保持力が強めで歯に力がかかりやすい
より「目立ちにくい」という評価
歯科医の裁量でアライナー枚数や力のかけ方を柔軟に決めやすい
インビザラインより低価格に設定される傾向
インビザラインの方が重度症例まで含め対応可能な柔軟性が高い
「低コストでシンプルな部分矯正をしたいならClearCorrect、一貫したデジタルシステムと莫大な治療実績に裏付けられた精度を求めるならインビザライン」
iTeroを用いた迅速な診断・計画や、大規模データによる信頼性